「デイサービスでは何をして過ごすの?」「週に何回くらい通える?」「費用はいくらかかる?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
デイサービスは、自宅で暮らす高齢者が日帰りで通い、食事・入浴・機能訓練・レクリエーションなどを受ける介護保険サービスです。本人の生活機能を維持するだけでなく、介護する家族の負担を軽くする役割もあります。
この記事では、利用条件や費用、一般的な1日の流れに加えて、「介護度によって週に何回通えるのか」を分かりやすく解説します。
デイサービスとは?
デイサービスの正式名称は「通所介護」です。利用者は朝、自宅から事業所へ通い、必要な支援を受けて夕方ごろに帰宅します。多くの事業所では自宅と施設の間を送迎しています。
- 食事の提供
- 入浴や排せつの介助
- 体操や個別機能訓練
- 健康状態の確認
- レクリエーションや交流
- 自宅と事業所間の送迎
提供内容は事業所ごとに異なります。入浴に力を入れるところ、リハビリや運動中心のところ、認知症ケアを得意とするところ、半日型・1日型などさまざまです。
利用できる方と申し込み方法
介護保険のデイサービスは、原則として要介護1~5の認定を受け、自宅で生活している方が対象です。要支援1・2の方は、自治体が行う介護予防・日常生活支援総合事業の通所型サービスを利用する形が基本です。
利用を希望するときは、担当のケアマネジャーへ相談します。まだ担当者がいない場合は、地域包括支援センターや市区町村の介護保険窓口へ相談しましょう。見学や体験利用ができる事業所もあります。
デイサービスの一般的な1日の流れ
| 時間帯 | 主な内容 |
|---|---|
| 朝 | 自宅へお迎え・到着・健康チェック |
| 午前 | 入浴・体操・個別機能訓練・趣味活動 |
| 昼 | 昼食・口腔ケア・休憩 |
| 午後 | レクリエーション・機能訓練・おやつ |
| 夕方 | 自宅へ送迎 |
これは一般的な例です。利用時間が3~4時間程度の短時間型や、運動を中心とした事業所では、食事や入浴を行わないこともあります。
費用は何で決まる?
介護保険サービス費は、主に要介護度、利用時間、事業所の規模、地域区分によって変わります。自己負担割合は原則1割で、所得に応じて2割または3割です。
さらに、利用する内容によって次のような加算が付く場合があります。
- 入浴介助
- 個別機能訓練
- 口腔機能向上
- 栄養改善
- 認知症への専門的な対応
食費、おむつ代、レクリエーションの材料費などは介護保険の対象外となり、別途実費が必要になることがあります。契約前に「1回利用した場合の総額」を確認しましょう。
介護度によって週に何回通える?
結論からいうと、「要介護1なら週2回まで」のように介護度だけで利用回数が決まるわけではありません。
介護保険には、要介護度ごとに1か月あたりの支給限度額が設定されています。要介護度が上がると限度額も大きくなりますが、デイサービス1回あたりの基本報酬も介護度によって高くなります。
| 要介護度 | 1か月の支給限度額 | 回数の考え方 |
|---|---|---|
| 要介護1 | 16,765単位 | 必要性と他サービスとの配分で決定 |
| 要介護2 | 19,705単位 | 必要性と他サービスとの配分で決定 |
| 要介護3 | 27,048単位 | 必要性と他サービスとの配分で決定 |
| 要介護4 | 30,938単位 | 必要性と他サービスとの配分で決定 |
| 要介護5 | 36,217単位 | 必要性と他サービスとの配分で決定 |
金額に換算すると地域によって単価が異なるため、ここでは単位数で示しています。この枠をデイサービスだけで使うわけではありません。
ケアマネジャーと「どこに何単位使うか」を調整する
デイサービスを週何回利用するかは、ケアマネジャーが本人・家族の希望や心身の状態を確認し、ケアプランに位置付けます。
例えば、同じ要介護1でも、デイサービス以外をほとんど使わない方と、毎日の訪問介護や福祉用具、ショートステイを必要とする方では、デイサービスに使える単位数が異なります。
- デイサービスを増やす:入浴、日中の見守り、交流、家族の休息を重視
- 訪問介護へ配分する:自宅での排せつ、食事、服薬、生活援助を重視
- 福祉用具へ配分する:ベッドや車いすなどで自宅生活の安全を確保
- ショートステイを確保する:家族の休息や不在時の宿泊に備える
つまり、回数を決める際は「限度額いっぱいまで使えるか」だけでなく、本人が自宅で安全に暮らすために、どのサービスへ何単位を使うのがよいかを考えることが大切です。
支給限度額を超えて利用することもできますが、超過分のサービス費は原則10割自己負担になります。入浴や機能訓練などの加算、事業所の利用時間によっても必要単位数が変わるため、実際の利用回数はケアマネジャーに試算してもらいましょう。
要支援1・2の場合は?
要支援1・2の方が利用する通所型サービスは、市区町村が実施する総合事業が中心です。週1回相当・週2回相当などの区分を設けている場合がありますが、利用方法・料金・回数は自治体やサービスの種類によって異なります。
「要支援1だから必ず週1回」とは限らないため、地域包括支援センターや担当者に確認してください。
なお、要支援の方が利用する日帰りサービスのすべてが総合事業というわけではありません。介護予防通所リハビリテーションや介護予防認知症対応型通所介護など、目的や利用条件が異なるサービスもあります。「デイ」という呼び方だけで判断せず、正式なサービス名と、本人が対象になる条件を確認しましょう。参考:厚生労働省「認知症対応型通所介護」。
デイサービスとデイケアの違い
デイサービスは、食事・入浴・日常生活の支援や交流を中心としたサービスです。一方、デイケアの正式名称は「通所リハビリテーション」で、医師の指示に基づき、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などによるリハビリテーションを受けることを主な目的とします。
ただし、デイサービスでも機能訓練を実施する事業所があります。「入浴や交流を重視したい」「専門職によるリハビリを受けたい」など、目的を整理して選びましょう。
選ぶときに確認したいポイント
- 本人が通いやすい雰囲気か
- 利用時間と送迎範囲
- 入浴方法と介助体制
- 食事内容と費用
- 機能訓練の内容と専門職
- 認知症や医療的ケアへの対応
- 欠席時のキャンセル料
パンフレットだけでは分からない部分も多いため、可能であれば本人と一緒に見学・体験利用をして、利用者の表情や職員の声かけも確認しましょう。
まとめ
デイサービスは、入浴・食事・機能訓練・交流などを通して、本人の在宅生活と家族の介護を支えるサービスです。
週に何回通えるかは、介護度だけでは決まりません。要介護度ごとの支給限度額を踏まえ、訪問介護、福祉用具、ショートステイなどとのバランスを考えながら、ケアマネジャーと相談して決めましょう。
参考にした公的情報
- 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「通所介護(デイサービス)」
- 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービスにかかる利用料」
- 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「通所リハビリテーション(デイケア)」
※制度、介護報酬、総合事業の内容は変更される場合があります。実際の利用回数・料金は、担当ケアマネジャー、市区町村、利用予定の事業所へご確認ください。
関連記事
あわせて読むと、施設や介護サービスの違いをより整理しやすくなります。



コメント